早いものです。今年も残すところわずかになりました。例年に比べたらゆっくりとしていますが、師走の波に完全にのまれています。紅葉の写真をブログにアップしたいと思いながら、なかなかできず。11月末に自宅から徒歩10分程のところにある禅隆寺に紅葉を見に行ってきました。本当によく手入れされていて本当に美しいお寺です。うっとりします。遠いところに行かなくても良いところや良いものは身近にあるんですよね。外へ外へと向かう気持ちも、自身に向けなくてはと思います。もっと内観を。名古屋にお住まいの方、ぜひ来年の秋に訪れてみてください。時々お寺ヨガも開催されています。名古屋市東区飯田町36
年末になって今年のこと、来年のことを考えます。今年はよく勉強しチャレンジの一年だったなぁと思うことと、ダメだなぁと思うことも。チャレンジが大きかった分、家のことがおろそかになったこと。秋口に風邪をひいてから、自宅から5分のところにあるジムなのに週に1回しか通えていないことがダメなこと。来年の抱負のひとつは定期的な運動習慣を取り戻すこと。頑張りたいと思います。編み物をやって、最近は羊毛を洗って手紡ぐ生活が中心。でも本来は体育会系で、学生時代は硬式テニスを、31歳から6年間合気道を続け、その後はほぼ毎日ヨガ、40歳になってからはマラソン、その後はジム通いしています。今は週一で高齢の方々に混じり、ラフィーラという矯正体操のクラスのみ参加。でも2018年、お正月から激しい方に復帰したいと思っています。健康だから幸せ、ということではありませんが、この先、相方さんも私よりも先にリタイアをするし、家族を守っていくことを考えると身体だけは健康でいなきゃと思います。
先日、静岡県と山梨県に行ってきました。山梨から静岡に向かう途中で富士山の麓に行くことができましたが、富士山は本当に雄大でした。そんな富士山のように、大河のようにゆったりと構えて自身に向かってくるひとつひとつのことに向き合っていきたいと思っています。多くはできないけれどひとつひとつゆっくりやっていきたい。
編み物に関しては、今季に編むと決めた3つ目と4つ目を同時に進めています。3つめはシンプルなセーター、4つ目は原毛から紡いでつくるアランのカーデガン。カーディガン用の糸は2カセができました。あと3カセほど必要です。その工程を次回のブログでご報告しようと思っています。たくさんではなく、年に1、2点のとっておきを編むと、少しずつ増えていってニットライフが充実していきます。ぜひゆっくりと編んでいきましょう。
オーストラリアのタスマニア地方から真っ白なタスマニアメリノが届きました。アリスジュニアという名前の小さな女の子の刈りたての原毛。梱包もゆったりとしていて、ふわふわのまま届きました。青白いほどの白さと細かなクリンプが本当に美しいです。広げるといい匂いがしました。
この羊毛との出会いは、海外に訪れることの多い友人からの真っ白な毛糸をお土産としていただいた時。柔らかくて、美しくて。調べると原毛も販売していることがわかっていつか買ってみたいと思っていました。オーストラリアが春になって、毛刈りのシーズンになった頃に購入しました。
メリノは羊毛の中でももっとも細くて柔らかです。初めてのメリノなので、洗い方もいろいろと試しながら糸にしていきたいと思っています。トップページのイメージも美しいので見てみてください。
可愛い
美しい。
さらさらでふわふらで、いい匂いがします。大切に育てられていたのがわかるようです。
やっと風邪もよくなってきました。すっかり冬らしくなってきましたね。年々治りずらくなるのは年のせい?などと感じながら普段の生活にもどりつつあります。
やさしくて強くて使いやすいバッグがほしくて、余っていた糸でワンショルダーバッグを編んでみました。それを洗濯機で洗って縮ませてフェルト化。なんともよい毛羽立ちと風合いにほろり。羊毛のすごさを改めて実感しました。
毛玉やフェルト化は編み物のアイテムへの考え方によっては残念なことだったりしますが、原毛を触るようになり、フェルトもやってみたいと思えてきていました。でも針でチクチクしたり、原毛を重ねてフェルト化するというのは私自身には向いていないかなぁと諦めていました。ある古い洋書を見ていて、編んだものでもフェルト化できるんだと再発見し、恐る恐る編んだものをネットにも入れず洗濯機の中へ。どれくらい縮むのか、風合いはどうなるのか。やってみるまで心配で、何度も洗濯機を止めては触ってを繰り返し、これくらいかなと思った時に長めに脱水をかけました。終わってみたらしっとりで適度な強度とやわらかさに満足な仕上がりになりました。
動物たちの素材をいただいての編み物は無限大。編み物をされる方、失敗も含めて楽しみながらぜひやってみてください。編み物の世界がひろがっていきます。
良いかたちにできたらコレクションに追加していこうとも考えています。
過去の編み方、糸サンプル、原毛サンプルを振り返ることも多く、ボロボロです。
無造作に手紡ぎした糸サンプルを貼って、洗う前、洗った後などを記録。いつでも手ざわりなどを確かめられるように。
こんなイメージのものが編めたらいいなぁというイメージの記録です。なかなかイメージ通りにはいきませんが、なるべく近づけるようにいろいろ試したりします。
やっと風邪もよくなってきました。すっかり冬らしくなってきましたね。年々治りずらくなるのは年のせい?などと感じながら普段の生活にもどりつつあります。
やさしくて強くて使いやすいバッグがほしくて、余っていた糸でワンショルダーバッグを編んでみました。それを洗濯機で洗って縮ませてフェルト化。なんともよい毛羽立ちと風合いにほろり。羊毛のすごさを改めて実感しました。
毛玉やフェルト化は編み物のアイテムへの考え方によっては残念なことだったりしますが、原毛を触るようになり、フェルトもやってみたいと思えてきていました。でも針でチクチクしたり、原毛を重ねてフェルト化するというのは私自身には向いていないかなぁと諦めていました。ある古い洋書を見ていて、編んだものでもフェルト化できるんだと再発見し、恐る恐る編んだものをネットにも入れず洗濯機の中へ。どれくらい縮むのか、風合いはどうなるのか。やってみるまで心配で、何度も洗濯機を止めては触ってを繰り返し、これくらいかなと思った時に長めに脱水をかけました。終わってみたらしっとりで適度な強度とやわらかさに満足な仕上がりになりました。
動物たちの素材をいただいての編み物は無限大。編み物をされる方、失敗も含めて楽しみながらぜひやってみてください。編み物の世界がひろがっていきます。
良いかたちにできたらコレクションに追加していこうとも考えています。
まあるくなるように編んだ超シンプルなワンショルダーバッグ。斜めがけもできるように少し長めに。
同じスタイルで小さなマフラーを。温かいです。
ミトンも!と思い、編んでいます。これがフェルト化させる前の状態。フェルト化した方が私自身は好きです。
ふたりして風邪でダウンの週末。寝て起きては少し編んでと、ミトンを編んでいます。コリデールの手紡ぎ糸2本どり。しっかりとした仕上がりになりそう。
忙しさに紛れて普段忘れがちになりますが、家族に感謝の日々。
2017年のニットをアップしました。定番のもの、自身がこんなのいいな、と思うものや、使ってみたい素材、普段使いとして愛用しているものをひと針ひと針編みました。
今年も写真、WEBの準備等も自身で進め、時間がかかってしまいました。紡いだり、編んだりというペースがゆっくりで、アイテム数も少ないこともあってプロの写真家さんにお願いすることができず、なんとか自分で撮影してみましたが、写真という世界は難しいですね。糸を素材感をお伝えできるように撮影はしてみました。
今年は原毛から洗って紡いだ糸で編んだアイテムが追加されました。紡いだものの印象は、弾力と艶としっとりとした手ざわりです。ラノリンという油が多く残る分、重さは紡績糸よりもありますが、品のある光沢としっとり感と素朴感が格別です。表情にでる手紡ぎの素朴感、色のグラデーションをお楽しみいただけたらと思います。日々の編み生活の参考にもしていただければと思います。これというものがあればお問い合わせください。
エクアドルから取り寄せたオーガニックアルパカ糸で編んだベレー
11月に入り、寒さも厳しくなりつつあります。ようやくですが、冬支度をはじめました。靴下を編みたいと思いながらなかなか編めず、以前に友人がプレゼントしてくれた無農薬コットンの手紡ぎ靴下を新調しました。いちばん肌にふれる部分はこの靴下(写真の真ん中)をはいて、アルパカかウールの靴下を重ねばきします。冷え性ではないのですが、ほっこりして温かいです。
毎年秋の初めにしまってあったニット小物を手洗いします。洗ってはあるのですが、なんとなく冬支度の行事になっています。黒い手袋は昨年購入した、イギリスの編み子さんが編んだもの。飾り気はないですが、やさしい温かさが手から伝わります。誰かに編んでもらったものってやっぱり嬉しい。靴下写真の左のものはPUENTEのもの。こちらはペルー編み子さんが編んだ手紡ぎ靴下。
今年は編みたいものがたくさん。シンプルで心地よいものを編んでいこうと思っています。またご報告しようと思います。
みなさまもどうぞ温かくして風邪などひかれませんように。
左からアルパカの手紡ぎ手編み靴下、あしごろもの手紡ぎ靴下、ウールのざっくり靴下。5年くらい前に編みました。毛玉がいっぱいですが、そのままにしています。
写真からもわかるように本当に気持ちの良い肌触りです。岡本株式会社のあしごろもシリーズで、今回購入したものはシルク入りでした。靴下をお探しの方はぜひ。腹巻きや毛糸のぱんつなどもあります。
究極にシンプルなかたちと素朴感。こういうものを編んでいきたいです。
10年目のウールのラグ。汚れで色が変わりつつありますが、ずっと使っていきたいと思っています。足によくフィットするマジックフェルト。
何年もかけて編んだアルパカのモチーフの膝掛け。思い入れがありすぎて、使えなかったのですが、今年ようやくデビュー。
スマホを使うようになってから、ずっと手編みのケースを使っています。悲しいことに、この1ヶ月くらいの間に愛用していたケースを無くしてしまいました。見つかることを望んでいますが、必要に駆られ新しいものを編みました。簡単につくれますので、お気に入りの糸で自分だけのオリジナルのものを編んでみませんか?
編み方を簡単に。
今回はコリデールという羊の品種の原毛を洗って整えて紡いだ糸(極太くらい)を使用しました。芯になる糸に羊毛を巻きつけながら紡いだ糸です。50mくらいあれば足りるかと思います。極太くらいの糸が早く編めるので良いかと思います。7号のかぎ針で鎖編みをすすめ、スマホの幅くらいまで合わせます。鎖編みが終わったら、それぞれの鎖編み細編みをひと目ずつ編んでいきます。最後の鎖に3目の細編みをしてUターンして編んでいきます。細編み始めにもどったらそこに細編みを2目編み、そこからはスマホの高さになるまで、細編みを続けて編んでいきます。スマホの高さまで編めたら、最後の一周を引き抜き編みします。糸を切って引き抜いて終わりです。私は遊びがほしくて四角の形に糸を通してポイントにするのですが、よければやってみてください。ふわふわして、見ても、触ってもかわいいです。今回ポイントに使用したのは、ウールとアルパカのバルキー糸です。持ち手が欲しい場合は、好きな長さに鎖編みをしたものを付けます。
編み物をするものの、ふわふわしたものは自身のキャラクターではありません。持ち物の中で唯一かわいいものがこのケースです。お気に入りの色、素材を選んで、ぜひオリジナルを作ってみてください。
ずっとこの形の素材違いを作ってきました。
太めの手紡ぎ糸を使用したので、厚みがあってしっかりしたケースになりました。
ふわふわっ。可愛いです。
コリデールは紡ぎやすく、光沢もあるのでしっとりした感じに仕上がりました。
ART&CRAFT静岡手創り市が終わってひと息ついて、半年待ちで届いた西洋アカネの苗を庭に植えました。時期を待てばほとんどのものが手にはいる時代ですね。
今のマンションに引っ越してきたのが約2年前。今ではめずらしいお庭付きです。かなり古いですが、この街中でお庭をもてることが嬉しくて購入を決めました。一面が雑草で覆われていた30平米ほどの庭を掘り起こしてなんとかお庭っぽくなりました。植物の成長はすごいですね。植物からエネルギーをいただいています。
毎年母に手編みのものを編んでいるのですが、普段モノトーンしか身につけない私好みの色目はどうやら地味らしく、赤いベビーアルパカの毛糸を購入したものの、人工的で不自然な色に私自身が満足できず、自然の色で染めてみてはどうかと思ったのが始まりでした。アカネはご近所では手に入らなくて、インターネットで入荷のお知らせを依頼して入手できました。よく聞く茜色とはどんな赤なのか、2年成長すると根の部分から染料がとてるみたいなので、チャレンジです。時々成長の姿をご報告しようと思っています。
今年最後のお庭のお野菜ですが、今はオクラが獲れています。オクラの花もすごく可愛いです。
触ると葉っぱにこまかなトゲがあります。
今は13センチほどの高さです。
大きく成長して色をいただくことができるようになるか楽しみです。
オクラの花
大きく立派に育ちました。
この優しい緑色が大好きです。
お天気にも恵まれ、ART&CRAFT静岡手創り市が無事に終わりました。たくさんのお客様にニットを触っていただき、ご購入いただき、お話させていただき、本当に感激いっぱいの2日間でした。本当にありがとうございました。
初めての静岡。とても良い町でした。護国神社の空気が透きとおっていて、訪れる本当に多くの人に驚きました。皆さんに認知されているイベントなんだなぁと感じました。
お客様とのお話は心に残るものでした。手紡ぎの帽子を触りながら、お母さんが手紡ぎをされていただことをお話くださいました。本当に手間をかけてその方のセーターなどを子供の頃から作ってくれたとのこと、その手間と想いが今になってよくわかると。お母様は亡くなられたそうで、お話をされる彼女の目を細める表情が忘れられません。80代の女性が話かけてくれました。明治生まれのその方のお母さんが編み物をされていたとのこと。それを懐かしむ表情が美しくて。そして信じられないプレゼントをくださいました。その方の娘さんも編み物をしないので、お母さんが使われていた編み物の本をくださるとのことでした。2日目に来てくださり、93年前に発行された大正時代の編み物の本とその時代の英語の編み物本、その他にきちんとビニールに入れて保管されていたモチーフの編み図の束をいただきました。本当に貴重なものです。私にもらってほしいという気持ちが嬉しくて。感激でいっぱいです。
たくさんの方とお話をして、編み物が家族を繋ぐ大切なものになっていることをとても強く感じました。私自身も母と祖母に教えてもらって始めたことを考えると、編み物は単に編むことではなく、家族を想い、感じる大切なものだと改めて気付かされました。家族のために編むようにひと針ひと針。これからも手編みの良さを伝えていきたいと思います。
ニットを購入いただいたお客様もお一方お一方が印象的でした。皆さんがご自分のスタイルを知っておられる。10歳ほどの女の子が、ボンボンの大人用のお帽子が欲しいとテーブルから離れなかった姿も可愛く、素敵なお母様と娘さま、素敵な紳士。その他のたくさんの方々も本当にお似合いでした。皆様の冬のお供になれることを本当に嬉しく思います。
イベントの段取りも素晴らしく、何もかもがスムーズでした。素晴らしい手創り市です。参加させていただけたことを光栄に思います。本当にありがとうございました。
これから11/5の今季のアイテムのウェブサイトへのアップデートの準備を進めていきます。その頃にまた覗いていただければと思います。
印象に残ったことをお写真で。
鳥居をくぐると空気ががらりと変わりました。
恋人同士のようにわんこと寄り添う姿が印象的でした。
大吉をいただきました。
偶然撮影できた光と影の一枚
武道館での剣道のお稽古の風景
夏のような快晴
緑のグラデーションが綺麗で癒されました。まっすぐ歩けないくらいのたくさんの人々が訪れていました。
女性にいただいた大正時代の編み物の本
すごくきれいに保管されていたのがわかります。
ニットのデザインが本当に可愛いです。
ビニールに一枚一枚保管されていたモチーフ編みの編み図。大切に保管していこうと思います。
盛り付けるシーンをイメージできて購入したボウル皿。平皿も。それぞれ2枚ずつ。かたちと素材感がとても美しくて。
ART&CRAFT静岡手創り市の当日のお天気を気にしながら準備をしています。晴れるといいなぁ。
リネンの生地とゴットランドの手紡ぎ糸でニットの保管用の袋を作っています。チクチク刺し子をしています。ご購入いただいたお客様に差し上げるものです。ニットのシーズンが終わったらこの袋に入れて保管いただけたらと思っています。縫いものは得意ではありませんがひとつひとつミシンと手縫いで作っています。当日がよいお天気になることを願いながら。
今年の9月は過ごしやすかったなぁという印象です。身体も気温の変化に合わせ体調を整えるために戦ってくれているようで、体調がすぐれない感を感じています。みなさまもご自愛ください。
ART&CRAFT静岡手創り市も1週間後にせまり、仕上げとその他の準備に入っています。ベビーアルパカの極細糸を合わせ、ちいさなお手玉を作りました。手創り市で並びます。お手玉は自身にとって心に残る大切なものでもあり、テレビの健康番組でお手玉で遊ぶ連続した動作が癒し効果にもなると知って、以前から毛糸で編んだお手玉を作ってきました。
今もアメリカにいる友人からもらったお手玉。大切な宝物です。着物屋を営む彼女のおばあちゃんが作ってくれたもの。私が好きそうだからと送ってくれました。色合いが日本ぽくて、手作りで、なんとも言えない感じが大好きです。毛糸で作ったお手玉は手のひらにのせるとじんわり温かくて、ほっこりします。あずきが入っています。ぜひお手にとっていただければと思います。
優しい生成りとライトグレー。とてもなめらかな手触り。
ペルーのベビーアルパカの極細糸を3本合わせて編みました。
本当に本当に懐かしい。2003年に友人が手紙とともにプレゼントしてくれたお手玉。
手縫いだからこそのこのふっくら感がたらなく大好き。
もうひとつの宝物。仕事で海外を訪れることが多い友人がアイスランドで買ってきてくれたジャコウ牛の毛で編んだお手玉。こんなにも柔らかい毛を触ったことがなく、カシミア以上。お値段も最高級でした。これに触れる機会をくれた友人に感謝の気持ちでいっぱい。
この3連休で、10月に参加予定のA&C 静岡でのセッティングに使用する小物探しに行ってきました。その間にサルビア出版の雑誌 Making thoughts 1を購入。糸というテーマで構成されています。2018年のカレンダーも付いていました。
手紡ぎを始めてから糸の知識も少しずつついてきて、糸と編むことについてよく考えます。製作中に迷うこともありますが、色々なものに目を通した後も、思うよりもブレることはなく、自身の原点に帰ります。縁あって出会う原毛に向き合って、生かす、それが自分の求めているものだと改めて再認識して。素材を生かすためには、洗って、触れて、紡いで、編んで、を繰り返していく。それだけ。それだけで今の自分には十分すぎるのかなと感じます。それが素朴さを好まれる方の元に届き、姿を変えながら愛用していただけたら最高なことです。
先日、合計4KGの原毛が届きました。オーストラリアのコリデールのライトムーリット。撮影をしていると、なんだか美味しそうに見えてきます。この原毛を使用したアイテムは10月末にWEBサイトでご紹介する予定です。優しいミルクティー色のアイテムを表現できたらと思っています。
10月、ARTS & CRAFT 静岡手創り市に参加させていただきます。今年のテーマはBLACK & WHITE。普段から無染色糸を中心に編むなかで、黒と白のものを準備するのはとてもむずかしいのですが、自然界の混じり気のある黒からグレー、ミックス、そして生成りと白のアイテムを準備しています。ぜひ、お手にとって触っていただきたいと思います。ニット帽を中心にネックウォーマーなどシンプルなアイテムが並びます。ベージュからブラウン系のアイテムも少しご用意しております。
今年から原毛を洗って紡いだ糸を使ったアイテムもご用意していますが、原毛から糸になるまでのプロセスの段階も見ていただきたいと、小さなディスプレイの準備もしています。黒から白へ、原毛から糸への羊と人とのコラボとして表現したいと思っています。
SLOW KNITとしてはじめてのイベント参加になります。糸の特徴や、手入れの仕方もご説明させていただきますので、お気軽にお声かけください。初めてということで、不慣れでご迷惑もおかけすることもあるとおもいますが、どうぞよろしくお願いいたします。
イベント:ARTS&CRAFT静岡 手創り市
開催日: 10月7日(土)8日(日)
イギリスのオーガニックウールとニュージーランドの羊の手紡ぎ糸で編んだ帽子
イギリスのオーガニックウールで編んだネックウォーマー
9月に入り、秋の風が吹き始めました。ようやくニットという言葉が出しやすい季節になってきた感じがします。8月の終わりに京都のスピナッツさんで原毛を洗うワークショップに参加させていただきました。
今年の2月から原毛を洗うことから始め、糸を紡いできました。その中で学んだことは紡ぐ前の準備がとても大切だということ。個人的な意見なのですが、充分な準備ができていると、とても紡ぎやすく、紡ぐ糸の仕上がりも良いのがわかってきました。自分のイメージしている糸に近い糸が仕上がるというか。自身の洗い方に間違いがないか、洗うことをきちんと学びたいと思いました。
本当に本当に楽しいワークショップでした。深い知識と羊に対する思いをお持ちのスタッフの方々、京都という町、そこに集まる素敵な方々。原毛を洗うこと、作っていただいた食事を京町屋の一室で皆で会話をしながらいただいたこと、共通ながらも少しずつ異なるそれぞれの興味を共有できたこと。全てが意味深く、あっという間に時間が過ぎました。汚毛の知識と洗い方を今後に取り入れていきたいと思います。
その時に連れて帰ってきたオーストラリアのムーリット色のコリデールでベレー帽を編みましたので少しご紹介します。
洗う前の状態の汚毛。赤土の環境で育てられているとのこと。熱湯に漬けると赤茶ににごりました。
コームをかけトップにした状態
梳毛に紡いだ糸
双糸にして撚り止めした後の状態
ぺたんこにならないふっくらとした弾力で手触りの良いベレーになりました。
ふかふかした手触りでやさしいブラウン
梳毛と紡毛を合わせたボンボン。不揃いが良い感じです。ズームで写真を撮ると肉眼でみれない姿が見えます。
約一年ぶりの京都からの帰り、京都駅近くで撮影した唯一の写真。またゆっくり行きたい大好きな町。
くりくりのカーリーヘアが可愛いゴットランドと白のペレンデールを合わせて帽子を編んでいます。極力撚りをかけず、隙間のない温かい帽子になりそうです。
美しい光沢で品のあるグレーと弾力感たっぷりの優しい白が混ざり合ってとても優しい風合いの帽子になりそうです。温かさではこの帽子が一番。
洗う前の原毛。やさしいブラウンの混じったミディアムグレーです。こんな毛が全身に生えているなんて、なんて可愛いのだろうと関心するばかり。
秋のイベントの参加が決まり、ただいま準備を進めております。準備が整ったころにご案内させていただきます。今は編むのみ、で、つねに手を動かしています。良いイベントになるように頑張りたいと思います。
早いもので今年もお盆を迎えました。お盆休みを利用してペレンデールの写真を撮影してみました。ダークグレーとして購入しましたが、黒に近い色でした。自然の世界では炭黒という色は稀であるような感じがします。人間の髪の毛も茶色かかっていたりするように羊毛も黒からブラウンのグラデーションで成っていることがわかります。子羊さんの原毛です。弾力系といわれるペレンデールですが、この子羊さんは柔らかさと弾力の特徴を持ったとてもよい羊毛でした。黒を背景にしての撮影を試みました。加工などは全く加えていませんが、実物に近い色で撮れていると思います。光と影、撮影は難しくて苦手です。
羊さんの姿を想像できるような刈ったままの原毛の塊。この状態がとても好きで、どの原毛もこのような状態で保存用に分けてあります。
洗って完全に乾く前の状態。色々な色が混じっているのがわかります。柔らかくてふわふわしてペットのように可愛いです。
カーダーで整えたローラグ。黒を背景にすると真っ黒ではないのがよくわかります。いくつもいくつも準備。時々途方に暮れながら。
ローラグからロングドローで紡いだ約100gの2plyの紡毛糸。紡ぐと黒に近くなりました。艶があって柔らかくて弾力があって、手紡ぎの良さを出せた糸になりました。
クローズアップ写真。これはシンプルなアラン編みの帽子にしようか、迷い中。
写真の左側はコリデールのトップ、右側もコリデール。オーストラリアコリデールの原毛を洗い、紡げる状態にしたローラグです。左のトップは繊維が平行になっている状態。櫛でとかしたような状態です。右のローラグはカードというブラシにかけて、揃えた状態。トップとの違いは繊維が色々な方向を向きながらもそろっていること。それぞれに適した紡ぎ方があります。トップはショートドロー、ローラグはロングドロー。繊維の引き出し方の違いです。それぞれの手法で紡ぐと基本的な梳毛糸と紡毛糸になります。梳毛糸は毛並みの揃った糸、毛糸屋さんに並ぶ糸はほとんどが梳毛糸です。大きな特徴は密で強い。紡毛糸は糸の太さにばらつきがでますが、繊維が色々な方向を向いているため、空気を含んでふっくらと仕上がります。下の写真がその違いです。同じ50gですが、違ったものに見えます。
どちらが良いのだろう?色々な羊毛を違う方法で紡ぎながら、手紡ぎをする意味なども含め考えました。答えはどちらも良い、でした。どちらも手で紡ぐことで、既製品とは違った弾力があり豊かです。編み物ができる方で、手入れがきちんとできる環境にあれば、紡毛糸も良いと思います。紡毛糸は繊細でもあるので。私が編む物に対しては、編む物に合わせる。が私の一番の答えになりました。細い糸を使用した模様が複雑なものには細く紡いだ梳毛糸を、シンプルなデザインで手紡ぎ感を出したい場合は紡毛糸を。長くお使いいただきたいので、撚りをきつめにして、毛のほころびが少ないようにし、どなたにも気軽に使っていただけるように紡いで編んでいます。
2015年に番組で出会った岩手のホームスパン。手紡ぎ糸を織りではなく、編んだらどうなるんだろう?という素朴な疑問からはじまりましたが、今の時点で感じたことがいくつかあります。織りと編み物では紡ぐ糸が異なるということ。縦糸と横糸で構成される織地とどの方向にもストレッチする編地とでは必要な強度も変わってきます。それには、紡ぐまでの準備、紡いだ後の糸の合わせ、紡いだ糸の仕上げ(撚り止め)など、どれも仕上げの糸に大切な要素となります。自分で調整し、コントロールできるということ。本当に終わりのない工程です。上でも述べたように、私が編む物に対しては温かさや耐久性も大切にしたいので、岩手のホームスパンで表現される軽くて温かいというよりはしっかりとしていて弾力がある男前の糸に仕上げています。そんな糸で仕上げた帽子は、弾力があり、温かく、手触りがとても良いものとなりました。この先も変化していくと思いますが、現時点ではこう感じています。
手紡ぎを始めてみて、今まで自身が選んでいた既製糸にも間違いがなかったことにも気づきました。手紡ぎには表現できない素晴らしい糸もたくさんあります。既製糸、手紡ぎ糸の両方の可能性を広げていき、こんなのいいな、と思うものをこれからも編んでいけたらと思っています。手紡ぎで糸を作るということは、色を混ぜたり、太さを変えたりできて、手はかかりますが、過程を楽しめればとても良いことだと思います。癒し効果もありますし、素材を知るということに大きくつながり、素材の素晴らしさを実感する機会にもなります。機会があればぜひ体験いただきたいなぁと思います。
左:トップ 右:原毛、洗ったステイプル、ローラグ
左:梳毛糸 右:紡毛糸
ペレンデールの黒と白を合わせたプニ
ペレンデールを紡いだ紡毛糸
紡ぎ車が届いてからというもの、引きこもりになったかのように紡ぐ日々。紡ぎ車も最初はきしきしと音をたてていましたが、その音も油に馴染むことで消えました。紡ぐってどんな感じだろうと思ってきましたが、多くの人が表現するように癒しに近いものがあります。まずは手から伝わるやさしい感触と温かさ。一定のリズムで動かす足と手。編んでいる時と同じように無心の状態になります。
最初はちぐはぐするのではと思っていましたが、思っていたよりも身体と手が反応してくれてなんとか糸になりました。
紡いだ糸の感想は、弾力がすごい、ということ。最初はコームで毛並みを同じ方向にとかしたtopという状態の羊毛を何種類かと、単糸、双糸の太さ、羊毛の引き出し量を変えたりなどしてとにかく色々なサンプルを紡ぎました。羊の品種によってかなり感覚が変わります。色々紡いでいくことで慣れていくのかなと思います。
紡いだ糸のサンプル。品種、紡ぎ方の控えて
ブルーフェイスとグレーのメリノの双糸
同じくブルーフェイスとグレーのメリノの紡ぎサンプル3種
次回は同じ品種をTOPと原毛から紡いだ糸の検証をご紹介したいと思います。
紡ぎ車が届いてから、毎日少しずつ紡いでいます。紡ぎ車はアメリカのシャクトスピンドル社のものを購入しました。勉強の為に読んでいた本の著者とあこがれのスピナーさんが使用していたので、こちらを選びました。3種類のシステムで紡ぐことができるのと、パーツごとに販売されているので、長く使っていけるのではないかと思いました。実際に届いてみて、とても満足しています。メープル材の風合いと安定感、まだまだわからないこともありますが、選んでよかったと思っています。
羊のラグの上で羊の糸を紡いでいます
羊の焼印が目印です。
次回は紡いだ糸を載せたいと思います。
原毛を洗うことから始まり、次のステップのハンドカーディングの工程に入りました。ハンドカーダーはアメリカの老舗メーカー、シャクト社のカーブのついたものを購入。参考書として準備した洋書4冊を参考に見よう見まねで始めました。赤ちゃんの髪の毛をとかすようにそーっと。繰り返すと下の写真のようにふわっふわっになります。これはすごいとしか言いようのない経験でした。これが糸になるなんて。いろいろなところで、糸を紡ぐことはmeditation(瞑想状態)だという表現があります。ふわふわの羊毛をさわりながら、紡ぐ前にもすでに癒されているなぁと感じます。
記録としてのお写真を少し。
メープルの木肌がやさしいカーダー
洗った原毛
何度か繰り返すとこんなにふわふわに。
次回5月にはようやく紡ぎ糸を紹介できる?したいと思います。どんな糸になるのかわくわく、どきどき。
手紡ぎ糸で編み物をするとどうなるんだろうと思ったのが、2015年11月にNHKのイッピンという番組でホームスパンの番組を見た時です。軽くてあったかいってどれくらい?
それから少しずつ少しずつ情報を収集したりなどして、昨年10月に手紡ぎを初体験しました。拒否反応もおきなかったので、やってみようと思い先月、原毛を購入するところから始めました。
いままでの人生で実物の羊を見たことがなく、羊の原毛に触れるのは初めてでした。最初の印象は、牛小屋みたいなにおい。少し糞を含んだようななんというか。それから洗うための準備を開始。
今回購入したのは直接火をかけられる野田琺瑯の蓋つきのストッカー2点。その他で必要なのは、計り、温度計、ざる、洗い用洗剤、洗濯用ネット、新聞。
100gの羊毛を準備。最初にお湯につけた瞬間に、匂いが羊毛毛布の匂いに変わりました。嗅いだことのある親しみのある匂いに変化。一気に汚れが出てきました。このお湯は"wool tea"と呼ばれ、栄養を含んでいるので植物に与えてあげるとよいそう。さっそく裏庭の植物にあげました。循環してるなぁ。エコだなぁ。
つけおき時間を含め、乾かす段階まで約5時間の作業でした。すべてはじめてだったので、身体のコリがひどかったです。乾いた後は感動ものです。自然のちからは素晴らしい。羊さんありがとうという気持ちとこれを発明してきた昔の人々の知恵に関心しました。編み物好きな人には機会があればぜひ体験してほしい。編み物が変わっていきそうです。記録としてのお写真を少し。
信じられないふわふわ感
お湯に浸した直後のお湯の変化
お湯がさめないようにホーローストッカーを2重にして洗剤液につけおき
脱水前のお風呂上がりのようなさっぱりした状態
乾いた羊毛。なめらかでしっとりして、本当に自然の恵です。
次回はハンドカーディングの工程をご紹介したいと思います。
Slow Knit, Slw Lifeの活動の3シーズン目が終わりました。お世話になりましたみなさま、ご購入いただきましたお客様、ありがとうございました。
お直し等のメンテナンスでお困りの方はお気軽にお問い合わせくださいませ。 できる限りのサポートをさせていただきます。
2016年の活動で印象的だったのは、昨年ご購入いただいたお客様が母になり、そのお子様へ、と、別の出産祝いにも選んでいただき、二人の赤ちゃんにお帽子を届けることができたことです。お写真を送ってくださいました。親子でお揃いのお帽子を被っていただけるのがとても嬉しく思います。お子様は成長が早く、2年目にはサイズが小さくなってしまうとのお声をいただき、ベビー用のお帽子は無償でキッズようにお直しさせていただくことにしました。編み直しがきくのは編み物のとても良いところだと思います。
先日、ご近所のマルシェに行ったところ、その中にSlow Knitのお帽子を被ってくださっている女性を見つけました。自分で編んだものってすぐにわかるんだなぁと実感。嬉しさのあまり、お声をかけ、お礼を伝えました。グレートーンの洋服で身をつつまれた気品のある女性でした。撮影させていただいたお写真をアップすることはできませんが、私の宝物になりました。ありがとうございました。
普段の製作で、ラインナップを考えたり、毛糸とのにらめっこしたり、編んだものの耐久性を考えたり、色々考えているうちに頭が痛くなってしまうことも多々あるのですが、今回のように着用していてくださる方を拝見すると、頑張ろうというエネルギーをいただくことができます。その女性との出会いは来季もがんばりなさいというどこからかのメッセージだと理解して、来季もがんばろうと思います。
お写真は2017AWの新しいラインナップ用の糸です。色々な国から集まってきました。こんな感じが編みたい、とそのパターンが毛糸にふさわしければ、良いものができあがるのではないかと思います。既製の素材の準備をしながら手紡ぎ糸の勉強と紡ぎ車を選んでいます。一生ものになりますので、慎重に選んでいるところです。イメージトレーニングも続けながら、自分に何がふさわしいかを見出しながらやっていこうと思います。
来季はクラフトフェアなどに参加したいと考えています。抽選になると思いますのではっきりとしたことが言えないのですが、主張しすぎない、素材を生かしたアイテムを並べることができるように頑張ってまいります。来季もどうぞよろしくお願いいたします。
明けましておめでとうございます。今年もどうぞよろしくお願いいたします。
穏やかで暖かいお正月とともにゆっくりエンジンをスタートするように2017年が始まりました。今年も健康でありたいなぁと思います。今年の豊富としていろいろと頭に浮かんだのですが、起床後にラジオ体操を毎日行う、グリーンスムージーを毎朝飲む、ということをまず続けていこうと考えています。朝のラジオ体操後は身体が温まり、暖房なしで動きだせることができ、朝の時間を有意義に過ごせそうでなかなかすごいです。
ニットの活動の方では、11月頃にクラフトフェアなどのイベント参加に向かって準備をしていく予定です。予定がきまりましたら、こちらのインフォメーションにてお知らせいたします。どんなラインナップにしていくのか、想像が膨らみますが、今までと変わらず、男前でベーシックなスタイルと自身の手紡ぎの糸で編んだお帽子もラインナップに加えていきたいと考えています。
まだまだ寒い日が続きますが、ニットを生活に取り入れていただけて、暖かく過ごしていただけたらと思います。